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マイホームブック(byスターフォレスト) > 不動産売買お役立ち > オシャレは我慢??コンクリート打ちっぱなしマンション・戸建のメリット・デメリット、気になる費用を解説します。

2019-05-11

最終更新日:2019-05-11

オシャレは我慢??コンクリート打ちっぱなしマンション・戸建のメリット・デメリット、気になる費用を解説します。


洗練されていておしゃれ、都会的…コンクリート打ちっぱなしの建物はそうした印象をもたれます。一度は住んでみたい、そう考えている人も多いのではないでしょうか。しかし一方で住み心地に関しては、多少の疑問をお持ちの方も多いのでは?

コンクリート打ちっぱなしの建築様式はどこからきたのか?

コンクリート打ちっぱなしは、デザイナーズマンションなどで良く見られる建築手法です。型枠に流したコンクリートそのままを活かし、仕上げ材などを用いずに壁面を仕上げます。

コンクリートの始まりは18世紀末

コンクリートが建築工材として使われるようになったのは、18世紀末ごろからですが、打ちっぱなしの建築様式は1923年にフランスの建築家オーギュスト・ペレがル・ランシーの教会で用いたのが最初です。以後は、建築界の巨匠ル・コルビュジエの作品などで、たびたび注目されてきました。

日本ではバブル期にカフェ・バーなど、モダンなイメージを売りにした商業ビルやオフィスビルで盛んに使われるようになり、一般住宅用としても次第に浸透していきます。現在ではマンションだけではなく、個人宅でもコンクリート打ちっぱなしの外壁をもつ家が多く見られるようになりました。

コンクリート打ちっぱなしのメリット・デメリットについて

無機質でクールな外見のコンクリート打ちっぱなしですが、住まいとして見た場合のメリット・デメリットとは何でしょうか。

デザイン性だけではないメリットについて

コンクリート打ちっぱなしの住宅のメリットには、以下のようなものがあります。

広々とした大空間を作れる

コンクリート打ちっぱなしの場合、部屋の区切りはコンクリート壁です。このため一般的な木造住宅と比較すると、柱が不要となりひとつひとつの空間を広く取ることができます。コンクリート打ちっぱなしがオフィスビルやライブ会場に良く利用されているのは、そうした理由があります。

耐火性に優れる

コンクリートは火に強いため、火災保険の掛け金も安く設定されています。防火壁による効果が高く、延焼を防ぐのも容易です。

防音効果・遮音性に優れる

コンクリート壁は非常に防音効果が高いため、趣味で楽器を弾いたりする人にとっては最適な住まいとなります。夜勤などがあり、時間帯によって周囲の生活音をシャットアウトしたいという場合でも、安心して暮らすことができます。

家づくりへのこだわりが強調される

コンクリート打ちっぱなしの武骨さやシンプルこの上ないテイストは、住む人のこだわりを最大限に実現できる環境となります。アーティスティックな空間を好み、ライフスタイルについて妥協したくないというタイプには最適です。

実は汚れが目立つ…デメリットについて

一方、コンクリート打ちっぱなしの建物にはデメリットもあります。

汚れが目立ちやすい

コンクリートという素材には表面加工がされていないと、水を吸収しやすいという特性があります。そのため雨水が染み込んで表面近くにとどまり、カビの発生や水垢のこびりつきによって汚れが目立ちやすくなります。

湿気がこもりやすい

屋内がコンクリート打ちっぱなしの壁の場合には、結露などをそのまま吸収するため湿気がこもりやすく、カビの発生の原因となります。

冬寒く夏暑い

一番の悩みは室温の管理ではないでしょうか。コンクリートは非常に熱伝導が良いため、室内は冬寒く、夏は暑くなります。いくらエアコンや暖房を使ってもなかなか快適な室温にできず、季節ごとの光熱費が高額となってしまう可能性があります。

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気になるコンクリート打ちっぱなしの施工費用やメンテナンス費用について

施工費用

一般的にコンクリート造の住宅の坪単価は、ほかの施工法よりも割高になります。
ハウスメーカーの規格にもよりますが、坪単価100万円程度が相場で、高級住宅ならば120万円にもなるケースがあります。

メンテナンス費用

メンテナンスは5〜10年周期で専門業者にチェックしてもらうのが理想的ですが、どのような工法を使っているかによっても、耐久性が異なります。

防水性を高める撥水剤を使用した工法の場合では、コンクリートそのものの質感が残せるメリットはありますが、やや耐久性に欠けます。
そのため、塗り替えの周期は2年から7年と短く、早めのメンテナンスが必要です。
メンテナンス費用は、1㎡あたり1,000〜2,000円程度です。

工法によってはメンテナンス費用を抑える事も可能

カラークリヤー工法

カラーニスを使うカラークリヤー工法では、コンクリートの劣化の原因となる中性化を防止します。さらに雨水の染み込みによる、内部の鉄筋のサビを防ぐ効果も期待できます。
メンテナンスの周期は5年から15年で、メンテナンス費用は1㎡あたり2,000〜4,000円程度です。

再現工法・G-PF工法

再現工法またはG-PF工法と呼ばれる技術は、光触媒コーティングやフッ素系塗料を用いることで、コンクリートの質感を損なわずに高いカバー力を実現します。

この工法では高い技術力が要求されるため、施工可能な業者が少ないという難点があります。メンテナンス周期も10年から20年と、もっとも耐久性が高くなります。メンテナンス費用は1㎡あたり4,500〜6,500円ほどになります。

おわりに

コンクリート打ちっ放しの住まいは、存在感が抜群で住む人のセンスの良さを感じさせます。反面、他の工法の家と比較して住み心地が良いとは言えないようです。また火事や災害には強い一方で、汚れなどに対してのメンテナンスは定期的に必要となります。憧れのコンクリート打ちっ放し物件を検討する際には、そうした数々のデメリットも十分に理解しておくことが大切です。


最終更新日:2019-05-11

 

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