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マイホームブック(byスターフォレスト) > 不動産・住宅購入マニュアル > マンションの寿命は117年!? 購入前にチェックしておくべき4つのポイント

2018-01-04

最終更新日:2018-01-04

マンションの寿命は117年!? 購入前にチェックしておくべき4つのポイント


マンションを購入しようと考えるとき、その物件に何年住むことができるかという点は多くの方が気にする点でしょう。

特に中古マンションを購入する場合、築年数の経過した物件を安く買ってリフォームしようと思っていても、マンションの建物自体の老朽化が激しくなっては元も子もありません。

管理次第ともいわれるマンションの寿命とは、一体どのくらいなのでしょうか。そのことを考えるには、そもそもマンションの「寿命」が何を指すのかということを理解しておく必要があります。

マンションの寿命は117年?

国土交通省のまとめた「RC造(コンクリート)の寿命に係る既往の研究例」によれば、鉄筋コンクリート(RC)造の建物の物理的寿命は117年と推定されています(1979年、飯塚裕「建築の維持管理」鹿島出版会)。

また、同資料では、鉄筋コンクリート部材の効用持続年数として住宅も含めた一般建物の耐用年数は120年、外装の仕上げによって延命すれば耐用年数は150年(1951年、大蔵省主税局「固定資産の耐用年数の算定方式」)ともされますし、近年ではコンクリートの性質や施工技術の向上から耐久性はさらに上がっています。

これらのことから、RC造のマンションは一般的に100年を超える耐久性を有すると考えられるのです。

マンションは環境によって寿命が変わるため、一概に言えない

しかし、マンションの「寿命」をはかる指標は、この「物理的耐用年数」だけではありません。

税務上、RC造のマンションが通常の使用に耐えると考えられる年数は47年とみなされています。また、東京カンテイの発表では、日本全国でマンションが建て替えられる平均年数は築33.4年でした。

加えて、マンションには鉄筋コンクリート部分以外にも、外壁や給排水管、防水層など、さまざまな要素があり、これらのすべてがマンションの寿命を左右する要素になります。

そして、こうした要素はマンションの管理状況や修繕状況によって状態が大きく異なるものです。「マンションの寿命は一概には言えない」というのは、こうしたところからきています。

マンションの寿命を左右する4つの要素

マンションの構造や設備に影響し、その寿命を左右する要素としては、次の4つが挙げられます。

設計

配管や設備などの修繕・交換がしやすい設計になっていれば、それだけ“延命”を図りやすくなります。

材料

前述のコンクリートの性質のように、耐久性のある資材を使っていれば、傷みの速度を遅くすることができるでしょう。

管理

日頃のメンテナンスや定期的な検査・修繕をきちんと行っているかどうかは、最も影響の大きいポイントといえます。

立地

海の近くの住宅は塩害トラブルの懸念がありますし、日当たりや風雨といった要素も建物の老朽化に影響します。

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マンション購入前にチェックしておくべきポイント

上記の要素を確認するためには、おさえておくべきポイントがあります。

マンションの構造や設計、メンテナンスしやすいといわれているスケルトンインフィル(SI)かどうかといった点は、広告や設計図、住宅性能評価書で確認することができます。

材料にどういったものが使われているかという点も、設計図や住宅性能評価書で確認を。

非常に重要な管理については、マンションの修繕履歴や計画、修繕積立金などの状況を書類で確認するのとあわせて、マンションの外観や設備などの状況を目視でチェックしましょう。

マンションの立地・環境も、住所や地域特性の情報を確認するだけでなく、実際に現地で周囲の建物や日当たりなどを確認しましょう。

築年数の古い中古マンションを購入する際は建物の寿命を考えておこう

築年数の経過した中古の物件は安く購入しやすくなります。しかし、古いマンションは、それだけ老朽化が進んでいるものと考えられます。

管理状況がよければ傷みの度合いも軽減されているかもしれませんが、使われている資材が古ければ耐久性にも限界があります。

安く買ってリフォームすればいいと考えても、設計次第ではリフォームできる範囲が制限され、改善しきれないということもあります。

古い中古マンションを購入しようと考える際には、建物や物件の寿命がどの程度なのかということをきちんと検討しておかなければなりません。

おわりに

マンションの寿命にはさまざまな要素が複雑に影響するため、どの物件も一概に判断することはできません。

また、素人ではその要素を正しく判断するのが難しいということも少なくありません。場合によっては、ホームインスペクターなどの専門家に検査を依頼するという選択肢を検討するのも安心かもしれません。

せっかく購入する物件に長く住めるよう、安さだけにとらわれず、名実ともにいい物件を見つけたいものです。


最終更新日:2018-01-04

 

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